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「《身近なホールのクラシック》みんなのリクエスト・コンサート」ブルックナーの版及び稿などについて

2025 1/10

今回、ブルックナーの交響曲第4番が皆さまのリクエスト投票によって、メインプログラムに選ばれました。そこで気になるのがブルックナーの稿・版の問題と言えるかもしれません。今回は、投票された皆さまに最も親しみある第2稿を選択しました。意欲作?問題作?とも思える第1稿のエキセントリックな仕上がりから、中世の世界を描写したロマン主義的音楽、いわば標題音楽というかたちをより具体化した第2稿を選んでいます。版の選択はノヴァーク版を選択をしました。この版は第3稿を出版する際のブルックナーによる修正が若干混ざってしまった版ではあるのですが、パート譜の見易さ等、オーケストラが最も愛着のあるものを選びました。それぞれのオーケストラには長年の歴史があり、オケが所有するパート譜には様々な音楽的示唆に富んだ書き込みなどが刻み込まれているものです。加えて、私もこれまで第2稿を演奏してきた中で行なってきた演奏的工夫も反映できればと思っておりますので、まずは「版」よりも「第2稿」を演奏することに注目して予習していただけたら幸いです。

坂入健司郎

◆公演詳細はコチラをご覧ください→「《身近なホールのクラシック》みんなのリクエスト・コンサート」公演情報

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