月に一度、20世紀後半期の日本と世界の演劇の流れを体系的に学ぶ絶好の機会です。
定員:各回45名(先着順)
場所:船場生涯学習センター5階 会議室4AB
講師:永田靖さん(大阪大学名誉教授/中之島芸術センター特任教授)
持ち物:筆記用具
受講料:全10回通し10,000円/個別受講1講座につき1,600円
日時と内容:各回60分(午前10時30分~11時30分) |
6/13(木)【第1回】戦争と復興の演劇 20世紀は大きな戦争を幾度も経験しましたが、演劇はその復興の時代をどのように捉え、そしてその後の演劇に何を残していくのでしょうか。講座全体のイントロダクションとして考えていきます。 7/11(木)【第2回】「新劇」と日本回帰 1950年代から60年代、新劇は主題としての「日本」にさまざまな考え方で向き合っていきます。それはこの時代の日本が置かれた国際的な位置と関係しているはずです。ここでは、この時期に生まれた素晴らしい作品群をもとに、その「日本」の在り方について考えます。 8/8(木)【第3回】冷戦とアメリカの劇 戦後はまた「冷戦」の時代でもあり、この国際的な緊張感を背景に日本でも多くの劇が生まれます。とりわけ50年代後半から70年代に米国を主題とする劇には、この時代と日本への内省と期待が入り混じるものが多く見られ、私たちを繰り返し再考へと誘います。 9/12(木)【第4回】「アングラ演劇」とアジア 60年代から70年代にかけて、特筆すべき日本演劇の成果「アングラ演劇」がとった方向性はさまざまでした。その一つにアジアへの転回があったと思います。先日なくなった唐十郎の状況劇場もその一つでした。彼らはなにを目指していたのでしょうか。今一度考えてみましょう。 10/10(木)【第5回】インターカルチュラリズム演劇と日本 70年代から80年代には西欧とアジア諸国とも「異文化交流」が活発化し、演劇もこの波の中で作品が生まれていきます。そこではさまざまな成果と同時に問題も孕んでいきます。基本的に現代にも続くこのインターカルチュラリズムの演劇について考察してみます。 11/14(木)【第6回】地域社会と演劇 80年代には世界を均一な価値の中に据えていくグローバリゼーションの中で、それには抗い、またそれとは無関係な地域を基盤とした演劇が、それまでと同様に続けられていきます。日本の文化政策の問題も孕みながら、日本の地域演劇の可能性を考えてみます。 12/12(木)【第7回】「静かな演劇」と停滞の時代 日本の高度成長期とバブル期に続き、90年代からは長い不況と低成長の時代を経験することになります。この時代には華やかだった80年代演劇とは違う、いわゆる「静かな演劇」が見直されていきます。演劇はそこに何をみていたのでしょうか、今一度考えてみましょう。 1/9(木)【第8回】震災と環境 2011年の東日本大震災や近年の自然災害は、演劇を通してみれば、日本人の意識を少し変えたように感じられます。また世界中で問題になっている気候変動や環境問題も今までとは異なる角度からの見直しを迫まるものです。この時代に演劇はどのように対処しているのでしょうか、考えてみます。 2/13(木)【第9回】グローバリゼーションと移民の劇 20世紀に徐々に拡大したグローバリゼーションは、多種の問題をもたらしましたが、その一つが移民だろうと思います。移民について日本の演劇はどのように考えて来たのでしょうか、アジアや欧米と何が違っているのでしょうか、考えていきたいと思います。 3/13(木)【第10回】多文化主義と演劇の未来 日本でも多文化共生が叫ばれて久しいですが、今日の演劇の状況はどの程度多様性を受け入れているのでしょうか。これまでの講座の締めくくりとして、この問題を考えて、20世紀後半期から今日までの流れの中で、明日の演劇の姿を展望していきます。 |
*講座申し込み専用フォームはこちら
講座申し込み専用フォーム
主催・お問い合わせ:船場生涯学習センター
(TEL:072-730-5333/受付時間:午前9時~午後5時/休館日:毎週月曜日(祝日の場合は開館))